【COLUMN】花田伸一のアート!アート!アート! vol.43
2025.06.01
「見えるもの」で「見えないもの」をどう表現するか。
本作からは振動、回転、放射などの動きが感じられます。
作者は1970年代前半に欧州やエジプトを訪れ、洞窟壁画や古代遺跡の目に見える表面とその奥に堆積する時間の厚みに刺激を受けます。
その帰国後に「振動尺」シリーズが生まれました。
見えるものと見えないものとが響きあいながら、自分と対象(事物や空間)との間合いが探られます。
[若林奮 作] 「鮭の振動尺1-A」 1978年/ドライポイント、エングレーヴィング・紙(銅版・真鍮版)
本館1階フランス料理ミル・エルブ西室
[キュレーター] 花田伸一
北九州市立美術館の学芸員、九州芸文館の学芸員を経て、現在佐賀大学芸術地域デザイン学部教授を務める。