vol.1
今日からアート・ホスピタリティの第二弾、坂崎隆一さんの展示が始まります。
この美術展シリーズの全体テーマは「ホスピタリティ」ですが、そのホスピタリティとは「心の余裕」が無くてはなかなか生まれないものだろうと思います。そこで今回は「心の豊かさって何だろう、それはどこから生まれるんだろう」ということを考えたくて、「豊かさの距離」というタイトルで坂崎さんに展示をお願いしました。
今や美術家の表現の幅はどんどん広がっています。アトリエで完成された作品を展示室で鑑賞してもらう昔ながらのスタイルももちろんありますが、一方で、現実の世界に何か美しいことや面白いことを起こすというスタイルも増えています。そこでの美術家の仕事はゴール地点としての作品を作ることではなく、きっかけや入口を作ることです。
今回の展示で坂崎さんがどのような入口が用意しているのか、このブログでも徐々に紹介しようと思いますが、まずは先入観なしに足を運んで、できれば自分の目と頭で「豊かさのありか」を探ってほしいと思います。
2009.02.28 花田伸一
vol.2
この展覧会にあわせて作られた特別メニューのインドネシア料理を食べてみました。
私は実際に現地で食べたことがないので、どのくらい現地のものに近いのかよく分かりませんが、ともかく美味しかったです。
この特別メニューはインドネシアに行ったことのないシェフさんが、あれこれ想像しながら作ってくれました。
この「想像しながら」というのが面白いところで、これこそが「創造」だと思います。
日本で材料を調達して、日本で調理して、日本で食べるのですから、そこに正解を求めることよりも、ズレている方が自然だし、その方が面白い。
今回のインドネシア料理は見事に千草スタイルです。ぜひご賞味ください。
2009.03.09 花田伸一
vol.3
今日は坂崎さんのアーティストトークでした。
それぞれに「豊かさの距離」を感じ取ってもらえたのではと思います。
私は坂崎さんの話を聞きながら「地域のゲートウェイとしてのホテル」というイ
メージが浮かび上がってきました。
2009.03.20 花田伸一
vol.4
坂崎さんが「豊かさの距離」というテーマで今回展示しているのは人々の善意です。
今回その善意がモノとして展示されていて、展示の内容も少しずつ変化しています。
その善意は重かったり軽かったりします。そして顔が見えたり、見えなかったり。
2009.04.06 花田伸一
vol.5
今回の展示では作品にお客さんが関わっていただく部分があります。今日その一
環として県外のお客さんから郵便が届きました。思わぬ贈り物にスタッフ一同喜
んでおります。封筒には差出人住所が書かれてなく、このような顔の見えないホ
スピタリティの形もあるのだなと改めて知ることができました。お礼状をお出し
できないので、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
2009.04.08 花田伸一
vol.6
坂崎さんがパーソナリティをつとめるラジオ番組にゲスト出演することになりました。
先日その収録をしたのですが、美術について目ではなくて耳で伝えるのは
とても面白いなと思いました。
私が美術館で働いていた頃、目の不自由な方から絵の説明を頼まれたときの
ことを思い出しました。
放送日は 4/17(金)、4/24(金) の予定です。
「SAKAZAKIの局(ツボね)」天神FM(77.7MHz)毎週金曜14:00-14:30
まさにツボな話をしました。
来週には坂崎さんがインドネシアに行かれるそうです。展示がどう展開するか、お楽しみに。
2009.04.10 花田伸一
vol.7
坂崎さんがインドネシアから帰国されました。
今回の展示を通じてお客さんからご提供いただいた鉛筆や服などを、
会期中に坂崎さんがインドネシアのロンボク島のKlui村というササッ族の人が
暮らす小さな村に届けてきました。その様子が展示内容に反映されています。
せっかくなので現地での出来事などを最終日にトークしていただくことになりました。
そこでまた「豊かさの距離」について考えたいと思います。
5月10日(日)15時〜 です。ぜひ足をお運びください。
2009.05.01 花田伸一
vol.8
昨日の坂崎隆一展最終日のトークには予想以上のお客さんにおいでいただきました。
坂崎さんからインドネシアでの様子をお聞きしましたが、印象深かったのは「喜捨」の話です。仏教から生まれた言葉で、自分の財産や持ち物を困った人やお寺などに寄付すること。坂崎さんがインドネシアへ持っていった鉛筆や服を受け取る現地の人の気持ちは、日本人の考える「感謝」の気持ちとは少し違うかもしれない、という話です。
その話を聞きながら私は、近江商人のいう「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」との言葉を思い浮かべました。
私はホスピタリティについてよく、ホスト、ゲストに分けて考えてしまいますが、その単純な分け方もひょっとすると違うのかもしれません。
二者の関係から三者の関係へ。
2009.05.11 花田伸一